核分裂を発見した人類最初の女性

                                 核分裂を発見した人類最初の女性

 

リーゼ・マイトナー女史のことはNHKBSの番組で
はじめて知りました。

若き彼女は内気でおとなしく、１９０７年にベルリンに来て、オットーというひとの仲介で
なんとか、物理学研究所に、ドイツでは、女性では、はじめて採用されるのですが、
その後、学会の第一人者として、老練に達し、いざ非常に画期的な実験を提案した１９３８年
ユダヤ系のため、ドイツから脱して、北欧に無一文で避難します。

ちなみにより有名だった、アインシュタインは、もっとも早く１９３３年には
ドイツを脱しています。彼女はオーストリー国籍だったため３８年まで
安全でしたが、オーストリーがドイツに併合されたため危険になりました。


その実験というのは、まだ誰もやってない、ウラン238に中間子をぶつけて
より大きい原子をつくれるか？という実験だったんですが、北欧に逃れてからも
手紙で間接的に、甥っ子の援助もあって、実験にかかわることになります。

実験で、ウランは重くならず、かえって、より軽いバリウムが観測されたというのを
聞いて、現場の当事者は、まったく状況が理解できなかったのにたいし、これが、
原子核が分裂して、2つの原子に分裂したことを計算式で解明します。
原子核が分裂するために必要なエネルギーと実験で、損なわれた
質量を計算し、これがＥ＝ｍｃ二乗で、ぴったりあてはまるのです。

そう、彼女こそ、核分裂を実験的に見出したその人なんであります。

ところが実験はドイツでおこなわれていたので、ナチの命令でこれの論文から彼女の名前ははずされて、１９４４年にノーベル物理学賞受けたのは
実験当事者のオットーになってしまったというわけだったらしいです。
（戦争中？にも中断せず、ノーベル賞あった？驚きです）

彼女が、避難先の地で、手紙の実験データだけから、Ｅ＝ＭＣ2がぴったり当てはまることを発見したときの、感激はすごかったでしょうね。