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河野談話
1993年(平成5年)8月4日に当時の河野洋平官房長官が発表した慰安婦関係調査結果発表に関する内閣官房長官談話のこと。
第二次世界大戦中、朝鮮半島などでの慰安所設置に「旧日本軍が直接あるいは間接に関与した」と認め、「生活は強制的な状況の下での痛ましい」ものとして慰安婦狩りのようなものに限らず全体としての強制性を認め、「心身にわたり癒やしがたい傷を負われたすべての方々に対し心からおわびと反省の気持ち」を示したもの。
談話の意味
河野洋平はその後のインタビュー(朝日新聞1997年3月31日)で自分の談話の説明を行っている。それによると強制があったと認めた理由は、慰安婦が慰安所で行動の自由がない(逃亡不可能)であること、元慰安婦からのヒアリングで本当に過酷な扱いを受けた人でなければ出てこない言葉がどんどん出てきたことをあげている。また強制連行の証拠となる書類が出てこなかった事には、そうしたものは組織の性格から作成されないだろう(命令書の中に強制連行しろとは書かないだろう)と述べている。
河野談話の要旨
慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。
本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府は、この機会に、改めて、その出身地のいかんを問わず、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。(平成5年8月4日)
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